ミサイル用の液体燃料「UDMH」自国で製造!?

どんだけの犠牲をはらっているのだろうか、一体どうしようというのだろうか。

◇米核・ミサイル専門家分析 日本海沿岸の化学工場で秘密裏に

【ワシントン会川晴之】米ジェームズ・マーティン不拡散研究センターの核・ミサイル専門家、ジェフリー・ルイス博士は27日、北朝鮮がミサイル用の液体燃料を国内で製造している可能性が高いことを主宰するホームページで明らかにした。北朝鮮の学術論文や商業衛星写真、米情報機関の分析を基にしたという。北朝鮮によるミサイル発射実験の頻度が増している背景は燃料の独自製造の成功があった可能性もある。

この燃料は「UDMH(非対称ジメチルヒドラジン)」。北朝鮮は昨年6月に打ち上げに成功した中距離弾道ミサイル「ムスダン」に初めて使用し、今年7月に打ち上げた大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」や、日本列島上空を飛行した中距離弾道ミサイル「火星12」の燃料にも使われたと多くの専門家が指摘している。

UDMHは短距離ミサイル「スカッド」「ノドン」に使用したケロシン燃料に比べて高い推進力を生み、核弾頭など重い弾頭の搭載が容易になるとされる。

ルイス博士によると、北朝鮮は日本海沿岸の咸鏡南道咸興(ハムギョンナムドハムフン)市にある化学工場で秘密裏に製造している可能性が高いという。咸興市の興南(フンナム)区域などには戦前、日本窒素肥料(現チッソ)が世界屈指の化学コンビナートを設置。現在も近郊に化学専門の大学があり、北朝鮮の化学工業の中心地となっている。

北朝鮮のミサイル燃料を巡ってはこれまで、中国やロシアから大量に調達して貯蔵しているとの見方が主流だった。だが、ルイス博士は北朝鮮で2013年以後に発表された3本の学術論文に、「UDMH」製造の際に発生する極めて毒性の高い廃水の処理方法などが明記されていると指摘した。

一方、米国家情報長官のティモシー・バレット広報官は米紙ニューヨーク・タイムズの取材に「北朝鮮が示した科学技術の能力と、政権がミサイル計画を重要視していることを合わせれば、北朝鮮はおそらくUDMHを自前で製造できる」と述べた。同紙によると、UDMHは国連安保理の禁輸対象になっている。

UDMHは米アポロ宇宙船の打ち上げや、スペースシャトルの姿勢制御などにも使われた。米ランド研究所によると、フセイン政権時代のイラクがミサイル用に開発したが、十分な品質を確保できなかったとされる。米国の「憂慮する科学者同盟」のミサイル専門家、デビッド・ライト氏は毎日新聞の取材に「ICBMや広島に投下された原爆の10倍以上の核爆弾を製造できる北朝鮮の科学技術水準は極めて高いと見た方がいい」と警告する。

(出典 news.nicovideo.jp)

 

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