NASAの「宇宙飛行士選抜テスト」問題がムズすぎる!

次元が違いすぎるのではないでしょか。

 さる2月7日、アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターから、米スペースX社製の大型ロケット「ファルコン・ヘビー」が打ち上げられ、見事成功した。YouTube史上2番目に多い世界320万人がライブ視聴する中、宇宙服を着たマネキン「スターマン」は、スペースX社イーロン・マスクCEOが所有する真っ赤なテスラ・ロードスターに乗り、宇宙ドライブへと飛翔していった。BGMにはデヴィッド・ボウイの『スターマン』――ドラマティックな演出に視聴者たちは、大いに胸を打たれたようだ。

■激ムズな宇宙飛行士試験問題!

 こんなふうに、いつの時代も宇宙への旅は人々を夢中にさせる。子どもの頃、男の子なら、いや女の子だって一度は宇宙飛行士に憧れたはずだ。だが、その夢を実現する者はごくわずかだ。学歴、職歴に関する厳しい審査に加え、身体能力、専門知識、忍耐力など、あらゆる難関が待っており、NASAの宇宙飛行士合格率は、なんと0.08%以下だという。

 およそ不可能に近い確率ではあるが、この世に実在することは確かで、その1人がイギリス人のティム・ピーク氏だ。彼は国際宇宙ステーション(ISS)に、総計185日22時間11分滞在した経験を持ち、宇宙からロンドンマラソンに参加し、3時間52分21秒で完走したことでも知られている。

 そんな超人感半端ないピーク氏は、昨年秋に出版した著書『Ask an Astronaut: My Guide to Life in Space』の中で、宇宙や宇宙飛行士に関する質問に、丁寧に回答している。しかも、宇宙飛行士になるための、実際の選抜試験問題まで公表しているのだ。

 その一つが、次にご紹介する図形問題だが、幸いなことに制限時間はなし。これなら “頭の体操”気分でトライできるかもしれない。

【問】あなたの目の前に1の目だけのサイコロがあると想像してほしい。

 これはあなたから見て、前後左右に転がることが可能。1の目はサイコロの底面(下)にある。

 では、このサイコロを前、左、左、前、右、後ろ、右の順で一面ずつ転がしたとき、最終的に1の目の位置はどこになるか。

 さて、正解は……。

【答え】下。つまり、最初のポジションである底面に戻ることになる。

 脳内で3Dを回転させることで、空間認識能力が養われるという。また、想像力アップや、ものごとの全体像、関係性の把握に役立つらしい。

 だが、選抜試験において一発で正解を叩き出し、そのまま全問正解で突き進まなければならないというプレッシャーは相当なものだ。どんな難問でも、ノーミスでなければならない。宇宙では誰も助けてくれないのだから。

■洞窟探検サバイバルテストも

 海外メディアサイトの「indy100」では、読者の約半数が正解できたと喜ばしい声を伝えているが、正直、こんなの序の口だ。“ミッション・インポッシブル”な超難問が、これでもかこれでもかと宇宙飛行士候補生に襲いかかる。

 たとえば、サルディーニア島に放り出される洞窟探検は、宇宙でたった1人になったとき耐えられるかをチェックするもの。水中研究施設に送り込まれての訓練は、ISSの外壁メンテンナンスを想定している。困難な宇宙遊泳をしながらメンテナンス作業を遂行できるだけの能力がなければ、ロケットマンとしては使い物にならない。

 これら死闘に近い訓練をクリアできそうなら、いますぐNASAに応募してほしい。そして、次の日本人宇宙飛行士としてロケットに乗り込んでもらえたらと思う。ボン・ボヤージュ!

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