NASA、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げを再度延期へ

色々と問題が出てくるのでしょうか、難しいですね。

はたして本当に打ち上げられる日は来るのでしょうか?

NASAはまたしても、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げを延期すると発表しました。ほんの数カ月前、打ち上げを2018年後半から2019年前半へと延期するとプレスリリースで発表したばかりです。それが今、早くとも2020年の5月へと引き伸ばされたのです。

NASAのロバート・ライトフット長官代理は、ハードウェアは完成したものの、宇宙船の構成部でさらに時間をかけてテストを重ねる必要がある、新たな問題が見つかったと認めています。基本的に、パーツはすべて個別に機能するものの、全体の統合システムにはさらに検査が必要とのこと。

宇宙での同望遠鏡、アーティストのコンセプト図 Image: NASA

このプロジェクトを完遂させるために、NASAは外部の独立審査委員会を設けて知恵を借りるつもりのようです。さらに、当局と欧州宇宙機関(ESA)が再検討した打ち上げ日程について同意すれば、最終的な見積もりを提示できるようになるとのことですが、予算の80億ドル(約8550億円)を超過してしまうかもしれません。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のミッションは、最古の銀河系の観測や新しいものとの比較、さらにはハッブル宇宙望遠鏡が観測できない地点の星の形成観察、太陽系外惑星の調査といった野心的なものばかり。最大級のプロジェクトですから、宇宙空間でちゃんと機能してもらいたい一心で科学者たちは必死です。

また、このプロジェクトの度重なる延期は、同望遠鏡の後継機でトランプ大統領が提案した2019年の予算教書によって打ち切りになるかもしれないWFIRST(広視野赤外線サーベイ望遠鏡)計画に携わる人たちにとっては、あまり良い知らせとは言えなさそう。遅延や予算のしわ寄せが、WFIRSTプロジェクトにいく可能性もありますからね。

もうこれ以上は延期されることなく、無事に打ち上げられることを願うばかりです。

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