「夫源病」の根深い病源、20代30代でも注意が必要

「夫の言動が原因で、妻の心や体が不調になる」

これは正式な病名ではありません。ある循環器のお医者さんが長年、中高年夫婦の患者さんと接する中で気づき、命名したものです。

夫源病はもともと、定年後の喪失感や男性の更年期症状によるストレスを妻にぶつけることで、妻が病んでづまうものでした。

しかし今、発症の若年齢化と結婚直後の発症がおこっています。早い人は20代で夫源病の症状がでているようです。

 あの上沼恵美子さんもかかってしまった厄介な病気

主な症状は、夫の暴言や心ない言動が原因で起こる、動機、息切れ、めまい、不眠、食欲不振、そううつ状態です。また、若い女性の場合、婦人科疾患になることも多いようです。特に、ストレスによる自律神経の乱れと女性ホルモンの関係性、よく見聞きしますので納得できます。

最も症状が出やすいのは、「夫が帰宅するとき」または「自らが夫のいる自宅に帰宅するとき」のようです。逆に、夫が出張や用事で家にいないとホッとして心身が軽やかになり、症状が落ち着くといいます。こんなことでは結婚した意味がありませんね。

あのタレントの上沼さん、旦那様との別居に至るきっかけは、やはりご主人の態度だったと言います。ご主人は定年後、趣味に熱中。しかし、家事を手伝ったり、忙しく働く妻を助けることはなかったそうです。あるとき、上沼さんが風邪をひき「熱があるみたいだから、早めに寝る」と言ったところ、「晩飯はどうなる?」と言われたことで、上沼さんのボヤキが増したそうです。

 激増する若い夫による「夫病原」の原因

① 企業や趣味で輝き出した妻が許せない

最近、共働きが増えていますが、会社勤めだと家庭がおろそかになるという健気な妻の間で、「おうち起業」が増えています。並々ならぬ努力で時間を作り、「家計の支えに」「せめて自分のお小遣いくらいは」という気持ちで、起業する方がいます。そんな妻に対して、嫌味を言う夫が実に多いのです。「俺の稼ぎじゃ不満なのか」「専業主婦では輝けないのか」といった器の小さい夫の一言が、夫源病の原因なのです。

② 妻の年収や肩書が上がった

仕事上、自分より下に見ていた妻の稼ぎやポジションが自分を超えると、夫のプライドはひどく傷つくものです。表面上おおらかに見えても、ほとんどの男性は、「器が小さい」と見て間違いありません。「男性はコンプレックスの塊」という言葉を耳にします。つまり、いくつになっても子どもっぽいということです。
そんな夫のプライドがズタズタになり、その矛先が妻に向かうようです。

③ ほかの用事を優先し、自分をおろそかにする

どちらかと言うと、女性は男性より協調性のある人が多いと思います。そのため、人付き合いが多く、それによるメリットもあると思います。しかし、意固地なタイプの夫は、これが実に気に入らない。かと言って休日は一緒に出掛けるわけでもなく、帰宅しても会話をするわけでもない、ただただ、外交的な妻が許せないようです。

④ 仕事で家事がおろそかになるのが許せない

女性は責任感が強いと言われています。ましてや、新しい仕事、新しい環境において、信頼関係を築くまで時間とエネルギーが必要です。ついつい頑張り過ぎて、帰宅後はいつものように家事ができないこともあるでしょう。しかし、それが許せないのが夫です。だからと言って、率先して家事を手伝うわけでもないのです。

⑤ 自分の親兄弟、友人を否定する

結婚相手とは、価値観が違うところにひかれて結婚する人も多いはずです。しかし、月日が経つと、その歪みが出てくるものです。今まで大切にしていた友人や自分の実家を否定してくる夫がいます。正義感の強い妻は、そんな暴言に耐えられなくなってしまうのです。

   
  だからと言って、関係改善が不可能なわけではありません。ちょっとしたきっかけが、風通しをよくしてくれるものです。

1 まずは、「相互理解」が大切

お互いが多くのストレスを抱えている事柄について理解することが大切です。社会構造が大きく変化し、年功序列から実力主義に変化しています。
どこへ行っても自分が認めてもらえず、いちばん理解してもらいたいはずの夫にわかってもらえず悩んでいるわけです。

2 お互い「言うべきこと」を言わないと病は進行する

夫婦問題を抱える方の多くは、これができていません。特に、妻の側が夫に対して「これが嫌」と言えない、言わないことで、夫源病がどんどん進行していきます。感情的になる前、我慢の限界に達する前に、伝えるべきことと伝えることが肝心です。なかには、自分の言動によって妻に多大なストレスを与えている自覚がない夫もいます。正直に伝えられたことで、反省し、自分のあり方を見直す夫も少なくないと思います。

3 夫婦のポジションチェンジはできているか

夫婦はスポーツで言うと、団体競技です。「あうんの呼吸でわかる」などということはありません。昔の女性は夫に従えばよかったのかもしてませんし、それで夫婦関係が作れたかもしれません。しかし、そんな時代はすでに終わっています。「家庭生活」をする仲間として、家事分担や経費分担、休日の過ごし方などルールを決めましょう。

4 お互いが執着を捨て認め合う

いまだに、パートナーを自分の分身と思っている人がいます。それはナンセンスです。別個の人間として認め合いましょう。パートナーの行動がすべてわからないと不安という人もいますが、それではお互いに嫌気が差すだけです。パートナー以外に、夢中になるものをみつけましょう。また、お互いのスキルアップを喜び、認め合うのも大切です。

5 お互いが「自立」をする

夫は家事もできるようになること、そして、社外の人付き合いの場を作ることが重要です。一方、妻は精神的、経済的に自立できるようにすること、お互いに依存しすぎる関係があるなら、卒業しましょう。

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