うなぎ以外の食べ物でも夏を乗り切る、土用の丑の日について

生活

毎年、当たり前に迎える「土用の丑の日」ですが、あなたは考えたことがありますか。土用とは、いつなのか、どうして丑の日なのか、などなど。意外と知らないことがあります。

土用の丑の日に年に何回ありますか。


立春(2月4日ごろ)、立夏(5月5日ごろ)、立秋(8月7日ごろ)、立冬(11月7日ごろ)の前18日間のことを「土用」といいます。
土用は夏にしかないと思われがちですが、年に4回、各季節にあります。

丑の日は、

諸説ありますが、古代中国の五行思想によると、万物は木、火、土、金、水の5種類の元素から成り立っていると言われています。この考えに基づき、四季の春に「木」、夏に「火」、秋に「金」、冬に「水」を当てはめました。しかし、季節は急に変わらないので、変わり目には「土」が当てはめられました。これが「土用」と呼ばれる理由のひとつです。
日にちを十二支で数えたとき、丑に該当する日のことです。
丑の日は12日周期で訪れます。
十二支は年を表す際に用いられるのは知られていますが、時刻や方角、日にちを表すためにも使われるのです。
土用の丑の日とは、「土用の期間内の丑の日」という意味です。

 

土用の丑の日にやってはいけないことは何ですか。


土用の期間にやってはいけないとされるのは、土に関すること、新しいこと、方角に関することです。
土に関することは、土いじり、草むしり、井戸掘り、増改築、地鎮祭などです。
新しいこととは、新居購入、就職や転職、結婚や結納、開業や開店などです。
方角に関することとは、引っ越し、旅行などです。

土用の間は、陰陽道で土をつかさどる神である「土公神(どくじん・どこうじん)」が地中にいるため、土を掘り起こすなど、土を動かすことはよくないとされています。

 

2024年の土用の丑の日はいつですか。


今年の夏の土用の丑の日は、2024年7月24日(水)と8月5日(月)です。

冬の土用に食べるものは何ですか。


「未の日(ひつじのひ)」に「ひ」の付くものや「赤いもの」を食べるとよいとされます。
ひの付くものは、ヒラメ、ヒジキ、ヒラタケ、挽肉などが挙げられます。
赤いものは、トマト、赤ピーマン、イチゴなどが身近です。

土用の丑の日にうなぎ以外で食べるものは何ですか。


きゅうり、すいか、かぼちゃ、とうがん、にがうり、なども土用の丑の日の食べ物です。
夏が旬のうり類は栄養価が高く、体の熱をとったり、利尿作用でバランスを整えるなど、夏の身体に敵しています。

土用餅、土用しじみ、土用卵、いずれも「土用」のつくこれらの食べものも土用の期間に食べるとよいといわれています。

うなぎの代わりになる食べ物は。


魚を原材料としているちくわやはんぺん、さつま揚げは甘辛なタレとも相性が良く、うなぎの代用としておすすめです。
ちくわやさつま揚げは、厚みがあまりでないように平たく切って焼き、タレをしっかり絡めましょう。

うなぎを食べる習慣は、栄養豊富な食べ物を摂取して暑さを乗り越える「食い養生」という風習に由来します。

江戸時代に、土用の丑の日にうなぎを食べることが広まったと言われています。暑い季節にはさっぱりとした食べ物が好まれるため、それ以前は夏にうなぎはあまり人気がありませんでした。売れ行きが悪かったうなぎ屋が、平賀源内に助けを求めたことが発端です。

昔から丑の日に「う」の付くものを食べると夏バテを防げるという言い伝えがあり、平賀源内が「丑の日にうなぎを」という看板を掲げたことがこの習慣を広めるきっかけになったとされています。

うなぎの他にも、「う」の付く食べ物として梅干しやうどんを丑の日に食べる風習がありました。また、「う」が付かなくても土用の頃に食べられていたものには、土用しじみ、土用卵、土用餅などがあります。

・土用しじみ:夏と冬が旬で、特に夏の土用の時期に栄養価が高くなると言われています。
・土用卵:栄養価の高い卵のことです。
・土用餅:あんころ餅のことで、あずきには厄除けの意味があり、無病息災を祈る食べ物です。

土用の丑の日になぜウナギを食べるのか。

ウナギの旬は本来秋から冬です。産卵前の脂の蓄えた、味が濃くこってりしている旬のウナギです。
夏のウナギは、人気がありませんでした。
江戸時代、うなぎ屋さんが夏のうなぎが人気がないので、知恵者で有名な平賀源内に相談しました。
そして、「丑の日だから【う】のつくものを食べると縁起がいい」をいう語呂合わせを発案し、「本日土用の丑の日」という看板を出させたところ大繁盛したという。
それから、他のうなぎ屋さんも真似するようになったことで習慣が定着したということです。

土用の丑の日にうなぎを「ほぼ毎年食べる」「毎年ではないが、食べることが多い」「たまに食べる」は全体の2割です。
すべてあわせて、ウナギを食べる人は全体の6割強です。
近畿や中国では7割弱、北海道では5割弱と、地域によって差がみられます。

土用の丑の日に長いものを食べる


土用の丑の日にウナギを食べる習慣がありますが、全国各地では「うのつくもの」「長いものを食べると丈夫になる」という言い伝えがあります。
ウナギに限らず、うどんやそうめん、ドジョウなども食べられています。

銭湯では丑湯と称して、ドクダミなどの薬草湯が立てられ、子どもたちは「土用に海に入ると丈夫になる」と海水浴に興じました。

冬の土用で気をつけること


胃腸をいたわって、少し食事の量を減らし、ご飯みそ汁、漬物だけなど粗食を挟んでみたりと胃腸を休めてあげることも大切です。
この時期は、体の中から足腰と腎臓を温めてくれる根菜類がおすすめですね。
旬の大根やレンコン、ゴボウ、ニンジン、自然薯といったナトリウムを多く含む根菜類を煮炊きして食べると体が温まります。

まとめ


いかがですか。土用の期間があること、知りませんでしたね。そして、土いじりなんて考えたことは、なかったですね。ちょっとだけ勉強になったと思います。

おしまい。

 

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