はじめに
ホオズキは全国の寺社や盆時期に仏花としても見かける夏の風物詩です。朱色の袋状の実が印象的で、その成長過程も楽しめる植物です。初心者にも簡単なホオズキの育て方や日常のケア方法を紹介します。
ホオズキを育てる前に知っておきたいこと
ホオズキは落葉性の多年草で、ヨウシュホオズキ(セイヨウホオズキ)の変種です。東アジアが原産地とされ、古代から薬用として利用されてきました。江戸時代には笛として遊ばれるなど、様々な用途で親しまれてきました。
ホオズキの基本情報
- 学名: Physalis alkekengi var. franchetii
- 科名: ナス科
- 属名: ホオズキ属
- 原産地: 東アジア
- 和名: ホオズキ、ヌカヅキ、カガチ
- 英名: Chinese lantern plant
- 開花期: 6~7月
- 観賞期: 8〜9月
- 花色: 白、薄黄
- 萼(がく)色: 緑→オレンジ→赤
- 発芽適温: 25℃
- 切り花、鉢ものの出回り時期: 6〜8月
準備するもの
ホオズキの栽培には特別な道具は不要です。以下のものを用意しましょう。
- ホオズキの種
- 平鉢、育苗箱、受け皿付きのピート板など
- ふるい
- 鉢またはプランター(6号以上) *鉢植えの場合
- 鉢底網
- 土
- 肥料
- 支柱、ひも、ネット
- ラベル(品種記載用)
平鉢は種を発芽させるためのもので、底面の広い浅い箱や容器で代用できます。鉢やプランターに直接種をまく場合は不要です。
土作り
ホオズキは肥沃でやや湿り気のある土を好みます。
- 鉢植えの場合: 赤玉土(小~中粒)5:腐葉土3:川砂2の割合で混ぜたもの、または市販の草花用培養土を使用します。
- 地植えの場合: ナス科の植物を育て終えた場所は避けます。酸性濃度が高い土には苦土石灰を混ぜて中和し、堆肥や腐葉土をすき込んでおきます。
種まき
- 種まき時期: 4月中旬から5月上旬、発芽適温は25℃。
- 方法: 平鉢に鉢底網と小粒の赤玉土を入れ、5cm間隔で2〜3粒ずつ種を点まきします。ふるいでごく薄く土をかぶせ、ラベルを挿して管理します。20日ほどで発芽します。
植え替え
本葉が4~5枚になったら鉢や庭に植え替えます。鉢植えは10号鉢を使用し、地植えは株間を15〜20cm空けます。
日々のお手入れ
ホオズキは乾燥に弱いため、水やりのタイミングが重要です。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり水を与え、地植えは乾燥が続く場合に水やりを行います。
このガイドに従えば、初心者でもホオズキを楽しく育てることができます。
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