夏休みの楽しみとその裏に潜む危険
夏休みは、海や川、プールでの遊びが楽しめる季節です。しかし、この楽しい季節には子どもの事故が増えることも忘れてはなりません。自然環境には予想外の危険が潜んでいることが多く、子どもが予測不可能な行動を取ることもあります。ここでは、どんな遊びにどんな危険があるのか、事故やトラブルを防ぐ方法をお伝えします。
川遊びの危険と注意点
子どもの死亡事故が最も多いのは川での遊びです。平成28年度のデータによると、中学生以下の子どもの水難事故162件中、31人が死亡または行方不明となり、そのうち20人が川での事故でした。川は水の流れが速くなったり、雨で増水したりすることがあり、見た目以上に危険です。
例えば、4歳のAくんが川の岸で遊んでいたとき、足を滑らせて水の中に落ちてしまったことがあります。幸い、すぐに大人が気づいて助けましたが、タイミングが遅れていたら大事故になっていたかもしれません。
プール遊びの油断
プールは安全と思われがちですが、事故は少なくありません。平成28年度には、プールでの事故により3人の子どもが亡くなりました。特にビニールプールでは、わずか10~20cmの水深でも油断は禁物です。2歳のBちゃんがビニールプールで立ち上がって歩こうとしたとき、足を滑らせて転び、母親がすぐに助け起こしましたが、目を離していたら大変なことになっていたかもしれません。
水辺のレジャーでの注意点
東京消防庁によると、子どもを水遊びさせる際には必ず保護者が付き添い、目を離さないことが重要です。体調が悪い時や天気が悪い日は水遊びを避け、ライフジャケットを着用させることも推奨されています。また、飲酒後や体調不良時には水に入らないことが大人にも求められます。
花火の危険
夏の風物詩である花火にも危険が伴います。花火による事故で多いのはやけどですが、打ち上げ花火が目に当たって失明するケースもあります。特に小さな子どもは火の熱さや花火の特性を知らずに触れてしまうことがあります。例えば、線香花火が子どもの足に落ちてやけどを負ったケースも報告されています。
緊急時の対処法と心得
万が一、服を着たまま水に落ちてしまった場合には、「背浮き」と「脱力」が有効です。顔を上に向けて浮かび、体力を消耗しないようにします。また、ズボンの裾を結んで浮き輪を作る方法もあります。川や海でのレジャーでは、常に天気予報を確認し、安全を最優先に楽しむことが大切です。
安全な夏を楽しむために
夏のレジャーを安全に楽しむためには、危険を理解し、適切な対策を取ることが重要です。子どもから目を離さず、適切な装備を用意し、いざというときの対処法を知っておくことで、楽しい夏の思い出を安全に作ることができます。
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